体操系アクロバットの技
ロンダート
Round-off
助走の勢いを、進行方向に背を向けた両足着地に変える技。側転のように片手ずつ着き、倒立を通過しながら体を半回転ひねって、両手で突き放して両足で着地します。バク転や宙返りにつなぐ土台になります。
3Dで見るロンダート
視点を自由に回し、一時停止やスライダーで各局面を確認できます。踏み込み脚・振り上げ脚は左右を切り替えられます。
動きは、実際のロンダートの動画(コマ送り)から作りました。各コマで体の関節の位置を推定して動画の人物と重なるように合わせ、画面の奥行きは骨の長さから求めて3Dにしています(腕・脚の骨の長さは図解の人物に合わせています)。手や足が床についている間はその部位を支点に体の位置を決め、空中(ホップ・突き放しのあと)は重心が放物線を描くようにしています。横からの動画では体の前後を見分けにくいため、倒立で脚をそろえる動きと膝の曲がる向きは補っています。踏み込み脚は左右を切り替えられます。実際のフォームは指導者や目的によって異なります。
ロンダートとは
ロンダートは、側転と同じように片手ずつ着いて倒立の位置を通過しますが、倒立を通過する間に体を半回転ひねり、両足をそろえて進行方向に背を向けて着地する技です。走ってきた前向きの勢いを、着地のあとに後ろへ跳ぶ勢いに変えられるので、バク転(テンポ)や後方宙返りの前に行う技として、体操の床運動でもチアでもトリッキングでも使われます。
動きは、走る → ホップ → 踏み込み → 着手 → 倒立を通過 → 突き放し → 着地、の順です。3D図解の動きのもとになった動画では、右足を一歩踏み出し、ホップしてもう一度右足で着き、左足で踏み込む3歩から入っています。ホップで右足を離れてから両足で着地するまでが約1.1秒、手を着いてから着地までは約0.45秒でした。手が床についている時間は約0.3秒です。
踏み込みは左脚、先に着く手は左手の形で作ってあります(右利きの選手に多い形)。左右を切り替えて表示することもできます。
動きの流れ
- 助走進行方向を向いて、振り上げ脚(右)を一歩前へ踏み出す。走って勢いをつけるときも、最後の一歩は振り上げ脚(右)で着く。
- ホップ振り上げ脚(右)で床を押して前へ小さく跳び、空中で踏み込み脚(左)の膝を前へ引き上げる。腕は前から頭の上へ振り上げる。高く跳ぶのではなく、前へ進む勢いを保つ。
- 踏み込みホップと同じ振り上げ脚(右)で着き、すぐに踏み込み脚(左)を前へ大きく踏み出して膝を曲げる。上体を前へ倒しながら腕を頭の上から前へ振り下ろし、振り上げ脚を後ろから上へ強く振り上げ始める。
- 着手左手を先に、指先を進行方向の横(左)へ向けて着く。続いて右手を左手より少し先に、指先を後ろへ向けて着く。2本の手で体の向きを4分の1回し、腕は曲げずに肩で床を押し続ける。
- 倒立を通過振り上げ脚に遅れて踏み込み脚が床を離れ、倒立の位置で両脚をそろえる。倒立を通過する間に体をさらに4分の1ひねり、胸が進行方向の横を向く。頭は両手の間を見る。
- 突き放しそろえた両脚を振り下ろしながら、両手で床を強く突き放す。肩が手より先へ進んでから押すと、体が前(進行方向)へ飛ぶ。脚はまっすぐ伸ばしたまま速く下ろす。
- 着地進行方向に背を向け、両足をそろえて着く。足は重心より少し前に着き、膝を曲げて衝撃を受ける。腕は体の横から前へ振り出し、上体は起こしたまま後ろへ倒れ込まない。
- 跳び返し着地の反動で腕を頭の上へ振り上げ、後ろ(進行方向)へ跳ぶ。ここからバク転(テンポ)や宙返りにつなぐ。単体で終えるときは、両足で着地して立つ。
練習の段階
上から順に、前の段階が安定してから次へ進みます。
- 側転を安定させる手→手→足→足を一直線の上に着き、腰を高く上げて倒立の位置を通過する側転ができるようにする。ロンダートの着手と振り上げは側転と同じ。
- 倒立でひねる感覚をつかむ壁倒立や補助つきの倒立で、脚をそろえたまま体を半回転ひねって、来た方向を向いて下りる練習をする。
- ゆっくりのロンダート歩いて踏み込み、片手ずつ着いて倒立を通過し、両足をそろえて後ろ向きに着地する。はじめは突き放さず、着地の形(両足そろえ・膝を曲げる・上体を起こす)を覚える。
- 突き放しを入れる倒立を通過したら両手で床を突き放し、手が床を離れてから足が着くようにする。着地で止まらず、腕を振り上げて小さく跳び返すところまでを1つの動きにする。
- 助走からのロンダートホップから踏み込み、勢いをつけて行う。着地で後ろへ流れず、腕を上に振り上げて止まれるようになったら、バク転へつなぐ練習に進む(指導者の補助のもとで)。
よくある失敗と直し方
- 着手が横にそれる手が進行方向の線から外れると、倒立で体が傾き、着地の向きがずれる。手→手→足→足を一直線に着く。
- 腰が曲がったまま倒立を通過する振り上げが弱く腰が低いと、脚が上がりきらず着地が前のめりになる。振り上げ脚を強く振り上げ、倒立の位置で腰を伸ばして脚をそろえる。
- 突き放しがない手で押さずに脚を下ろすだけだと、着地が手のすぐ近くになり、後ろへ跳ぶ勢いが出ない。肩が手より先へ進んでから、両手で床を強く押す。
- 着地で上体が倒れる足が体の真下や後ろに着くと、着地の勢いで上体が後ろへ倒れる。足を重心より少し前に着き、膝で衝撃を受けて上体は起こしておく。
トリッキングはACST-BJでも習えます
トリッキングが得意分野のくらと先生が在籍しています。レッスンは個人指導が基本なので、自分のレベルに合った技から、クッション性のある専用スタジオで安全に練習できます。実際の動きを見ながら、踏み切りや回転のクセを一緒に確認していけます。
体験レッスンを予約する トリッキングを習いたい・講師について聞きたいなどのご相談はお問い合わせからどうぞ。アクロバット技には怪我のリスクがあります。宙返りや多回転の技は、指導者のいる環境やマットのある場所で練習してください。